2015年2月6日金曜日

Today's Report [travel] 日本の「船旅」のイメージを変え始めた、アメリカ発の「手に届く」クルーズ

先週(1月29日)、リッツカールトン東京ホテルで行われた「プリンセス・クルーズ50周年記念パーティー」に招かれた。1965年にメキシカン・リビエラクルーズ始まり、現在では18隻の客船が世界各地を巡っている、世界三大クルーズ会社の一つだ。(本社は米国カリフォルニア州)。日本発着路線は2013年にスタート、今年が3年目。新顔ではあるが、既に数万人を集客しているという。 

プリンセス・クルーズ「内側」の客室。
人気の秘密はクルーズそのものの充実度に加え、その「手に届く」価格設定にある。ラグジュア リーなスイートクラスももちろん設定されているが、「内側」の客室は一人一泊1万円台から。2015年のコースを例にとれば、「神戸、鹿児島、横浜と釜山5泊6日」は最高級のグランドスイートが407000 円だが、最安の部屋 なら69000 円(諸税、チップ別)。船内では食事も付き、ショーなどのエンタテインメント代金も含まれる(アルコールや一部飲食代、一部のカルチャー教室などは別料金)ので、ともすれば陸や空の旅よりも割安かもしれない。 

50周年記念パーティーで出された記念メニュー。50年間のクルーズの歴史を、船内で提供した各年代の人気料理とともに振り返るというコンセプトで、例えば前菜のテリーヌはクラシカルなメニューで、60年代に人気だったという。個人的には口直しの「ブルーベリー・モヒート・ソルベ レモンの砂糖漬け添え」が色彩的にも酸味の点でも好み。
日本では既存のクルーズの影響で船旅=高価と思われがちだが、プリンセス・クルーズとしてはそんなイメージを打破し、「船旅にもいろいろなスタイルがある」ことをアピールしていきたいのだそうだ。 

パーティーではゲストの真矢みきさんのトークショー、アジア地区オペレーション担当シニア・ヴァイス・プレジデント、アンソニー・H・カウフマン氏によるシャンパンタワーも。 
客船の旅といえば筆者は北欧のクルーズ「フッティルーテン」を体験取材したことがあるが、海上独特の浮遊感、国王夫妻の肖像画を中心にすっきりした中にもラグジュアリーなインテリアもさることながら、潮風を顔に受けながらのデッキからの眺めは格別だった。夜には漆黒の中に星空が浮かび上がり、早朝にはどこまでも続く水平線上に太陽がそっと顔を出す。そして遠くに現れ、次第に近づく「陸」…。


陸の旅とも空の旅とも異なる「船旅」が手ごろな価格で体験できることがより周知されれば、今後、日本人の旅の選択肢もさらに広がってゆくかもしれない。

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